inochi

ただ、呆然としている。

 

地震から5日目。

日々、悪化していく状況に落ち込むしかない。

 

地震以来仕事が止まってしまったので、何もしていない。

掃除、洗濯、料理....。

それ以外の気力がまったくわかず、ただ一日一日が流れるのを.....ただただ.....眺めている。

 

 

息子の中学校は海の真横。

窓の向こうには、大海原が広がっている。

息子を毎日学校に向かわせるのにも不安でいっぱいだ。

また津波が来たら....地盤沈下が起こったら....、逃げ場がないよ!

 

時々涙がこぼれそうになる。

 

 

だけど、毎日眺める海は本当に美しい。

その美しい海が何かを訴えているみたいだ。

 

息子が言った。

 

「一部の人間でも生き残れば、そこからまた命は繋がっていく。あせってもしょうがない。」

 

もし、自分が死ぬ側にたたされたとしても、残ってくれた誰かが、未来につなげてくれたらそれでいいじゃないか。

そう、息子は言おうとしたのかもしれないと思う。

 

息子を心配するあまり、わめきちらしている私に、彼はそんな言葉をかけてくれた。

 

子供の方が、

人とは、地球の一部分に過ぎず、大きな生命体の中で生かされている存在だという感覚を しっかりと持っているのかもしれない。

 

苦悩は勇気に変わる。

一日も早く、日本中が勇気であふれる様に、願っています。